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リハビリ専門職としてのこだわりと将来展望

GCI芍薬訪問看護では2022年4月の開設から12年目にして初めてリハビリ職にご入職頂きました。リハビリ職の皆さまも看護師やソーシャルワーカーと同様、関心のある領域は個々人によって様々で、なかなかホスピス緩和ケアに関心を寄せているリハビリ職の方との出会いがなかったと言えます。特に、小児を対象としたリハビリテーションを提供できるPT/OT/STは非常に少なく、今回お話をお伺いする亀谷真久さんにご入職頂くことで、GCI芍薬訪問看護が目指してきた本格的多職種在宅ホスピス緩和ケアに一気に近づいたと言えます。今回は、そんな亀谷さんにGCI芍薬訪問看護での在宅ホスピス緩和ケアリハビリテーションの実際や、亀谷さんの理学療法士としてのこだわり、そして目指す方向性についてインタビューしました。

理学療法士を目指した理由

インタビューアー
まずは亀谷さんがなぜ理学療法士を目指されたのかについてお伺いしたいのですが。新卒で営業職に3年間従事された後、理学療法士養成講座に入られた異色の経歴をお持ちですよね。

亀谷真久理学療法士
不動産の営業職として飛び込みで外回り営業をしていました。地主さんは農業をされていることが多く、農家さんはどこも人手不足だったので、何でも屋的にお手伝いすることもよくあって、個人対個人で関わりを持つことができていて、充実感ややりがいを感じていました。一方で、バブル崩壊当時から不動産や建設の業界に対しては、顧客から一定の不信感があると感じており、後の2006年に起こった姉歯事件のような手抜き工事がされているのではないか?というお客様の心配の声も多く聞きました。顧客から「亀谷さんが担当してくれているけど、本当に大丈夫なの?」と聞かれたときは困惑しました。自分は大切な顧客の為に仕事をしているけれど、個人では建設しているこのビル全体に責任は持てない。とても悩んでいる時、別の顧客から通院介助をお願いされて病院に行った時のことです。理学療法士がご高齢の患者さんへのリハビリの真っ最中だったのですが、そのご高齢患者さんがとても良い表情でした。理学療法士であれば他者に対し自分自身で責任が持てると思ったんです。その時のセラピストが作業療法士だったら作業療法士になっていたかもしれません。

インタビューアー
20歳代前半でそんな高いレベルの責任感をお持ちだったのですね。管理職でもなければ、ここまでは自分の責任、あとは上司とか同僚の誰かの責任、自分じゃあない、と線引きすると思うのですが。ところで、最初から在宅ケアを目指していたそうですが、理学療法士になってから最初に入職したのが病院だったのはなぜなのでしょうか?

病院勤務からキャリア出発した理由~責任を持てる仕事がしたい~

亀谷真久理学療法士
確かに、自分のことをよく知っている方々は病院に入職したのでびっくりしていました。学生時代に病院実習をしている時、魔法のように患者さんが改善していくのを目の当たりにして、病院でそのような高レベルの技術を習得しなければならないと思ったんです。ほんの1~2年しか勤めるつもりはなかったのですが、結果8年もこの病院で技術習得させて頂きました。その後は在宅リハ一辺倒で15年経ちました。


GCI芍薬訪問看護のリハビリで心掛けていること~看護師との連携~

インタビューアー
在宅リハの中でも、GCI芍薬訪問看護はホスピス緩和ケアという特徴があります。これまで亀谷さんがご経験されてきた在宅リハと、GCI芍薬訪問看護の在宅リハとで、何か違いはありましたか?


亀谷真久理学療法士
医療依存度が高いご利用者が多い上、ご利用者の状況は日々変化するので看護師との連携を密にしていないと不安です。ですから看護師と認識にすれ違いがないように、内部でのコミュニケーションは丁寧にするよう心掛けています。


インタビューアー
多職種会議にも参加されていていますよね。ご入職した2年前当初から内部連携はスムーズだったのですか?


亀谷真久理学療法士
当初はリハ職として何ができるか、訪問看護師の皆さんに正しく理解してもらえるよう意識していました。看護師側から、もともとGCI芍薬訪問看護で実施していた芍薬体操の理屈づけをして欲しいという要望などがありましたが、一般的な運動メニューとして内容はよくまとまっていると感じました。ただ、ご高齢の方がこれを全て行うことに、負担が過ぎるのでは?と少し違和感も感じました。そこで、個別の利用者様に一緒に関わる時に、その人に対して意味のあるメニューを抽出して提示することを意識しました。看護師さんたちの熱心な傾聴もあり、以前に比べて個別性に合わせた内容を切り取って実施しようとするなどリハビリに対する理解が深まっていると感じます。


インタビューアー
亀谷さんにはリハビリの基礎をテーマにした内部勉強会の講師も務めて頂きましたが、そうした座学に加え、実践の場を通じてリハビリの理解に対する理解を多職種で深めておられるのですね。ところで、その実践の場で、亀谷さんご自身はどのようなリハビリテーションを実施しているのでしょうか?がんのご利用者でご本人やご家族もビックリするような結果が出ていると聞いています。

芍薬訪問看護での理学療法の実践~ホスピス緩和ケアリハビリ~

亀谷真久理学療法士
がんリハについては、早期から介入すれば身体機能維持を助けられるという特徴があります。リハでできることは動きやすい身体を作るということです。動きやすくなることで、さらに筋トレするご利用者もおられます。この時意識するのは、ご利用者の身体を柔らかくするということです。筋肉だけでなく靭帯などの軟部組織や関節が硬いと動きづらくなってしまうため、徒手療法(注)や運動を促すことで柔らかくします。また、骨盤や脊柱などの関節のズレも痛みや動きにくさの原因となっているため、これらも徒手的に修正できるものは修正します。


(注):徒手療法とは、日本徒手療法理学療法学会によると「狭義には運動療法を含まない治療手技として解釈されますが、広義には機械や物理器具を用いずに徒手を用いる運動療法であれば徒手療法に含まれると解釈」されているものです。


インタビューアー
「ズレ」ですか?ズレもそうですが、ズレが亀谷さんの手ひとつで戻るとは想像もつきませんが。


亀谷真久理学療法士
ズレが戻ると、立ち上がるなど生活上の動きに必要な身体の可動域を増やせる可能性があります。あくまで可能性であり、実際に効果が出るかどうかは分かりませんが。効果が出た時は利用者様はあまり努力せずに痛みが取れたり、可動域を獲得されたりするので驚かれます。


インタビューアー
実際に効果があるとご利用者・ご家族がビックリされるということなんですね。小児についてはどうでしょうか?亀谷さんは多くの小児宅に訪問していますよね。


亀谷真久理学療法士
肢体不自由児と一言で言っても、それぞれの児の身体機能は様々です。こうすれば寝返り打てるかな?と実際に児の身体を動かしてみて、身体機能をまずみてみます。その上でさらに、楽な姿勢になる為の阻害因子をアセスメントします。


インタビューアー
阻害因子?????どのようにアセスメントしているのですか?


亀谷真久理学療法士
姿勢や動作を見て、身体に負担がかかっている箇所を見つけるのです。例えば、痛みがあるとその痛みのある身体箇所をカバーしようとして、動きが本来の人間の身体の動きではなくなってくる。この不自然な動きで身体に負担がかかる。これはがんの場合でも同じなのですが、もともとの障害や病気による痛みと、その痛みをカバーするために生じている痛みは別物で、後者はリハで取り除けると思っています。


インタビューアー
なるほど。それで痛みの緩和になるのですね。(※インタビューアー解説:米国のホスピスではリハビリ職が多職種チームメンバーの1職種であるとされています。これを表している”Circle of Hospice Care”をご紹介します。この表はGCI芍薬訪問看護の新入職者オリエンテーションでもご紹介しています。)

出典:Hospice of Virginia Web Site
(https://hospiceofvirginia.com/2019/12/18/circle-of-hospice-care/)
からの抜粋にインタビューアーが一部翻訳を加えた



亀谷真久理学療法士
そうですね。ただ、痛みが緩和できるかどうかは実際に身体を動かしてみないと分からない、仮説検証型の治療とアセスメントだという特徴があります。

専門職として在宅ホスピス緩和ケアに感じる魅力~包括的ご支援と心理社会的ケア~

インタビューアー
在宅ホスピス緩和リハビリテーションの話題になったところで続けてお伺いしたいのですが、亀谷さんにとって在宅ホスピス緩和ケアの魅力はどこにあるのでしょうか?


亀谷真久理学療法士
終末期だとご本人やご家族の人生全体が見えてきます。在宅だと病院以上に見えてくるものが多い。ご本人やご家族をより包括的に理解した上でご支援できるというやりがいを感じます。例えば、あるケースでは難病の小児のお母さまが、ご主人はお子さんのことで熱心ではないと不満を持っておられました。お子さんの治療方針や療養場所の決定にあたって、ご主人は「お前が決めて良い。」といつも奥様任せだそうなのです。治療に必要なお金はいくらでも出してくれるのですが、奥様としてはご主人に一緒に考えてもらいたかったようなのです。この話をお伺いした際、「ご主人は奥様を信頼して任せていらっしゃるのだと思いますよ。男としては上司などから方針決定という重要なことを任せてもらえるのが一番の喜びですから。」とお答えしたところ、奥様がホっとされたご様子でした。


インタビューアー
なるほど。奥様はそれまでとは違ったとらえ方ができたのかもしれませんね。奥様が納得しホっとされたのは、亀谷さんが男性だからというだけではないとは思いますが、男性だからこそ男性の視点の説明に説得力があったのだとも思います。それにしても、まさしくそれはホスピス緩和ケアのうち心理社会的ケアですね。家族看護とも言える。GCI芍薬訪問看護の看護師やソーシャルワーカーのお家芸ですよ。リハ職が心理社会的ケアや家族看護を担うって、すごいですね。


亀谷真久理学療法士
看護師じゃなくても、心理社会的ケアをしても良いのですよね?!


インタビューアー
禁止したら亀谷さん辞めちゃいますよね。笑。米国の在宅ホスピスでボランティアをしていた時、「心理社会的ケア」という専門用語では説明を受けませんでしたが、今から振り返ってみるとボランティアに期待されていたことのひとつは「心理社会的ケア」だったのだと思います。人間関係から生じるストレスを軽減するお手伝いをするという意味で。それから、亀谷さんのお話をお伺いしていて、同じく米国の在宅ホスピスでの研修で「終末期には皆パンドラの箱が空く」という説明があったのも思い出しました。亀谷さんがおっしゃる通り、在宅での終末期のご支援ではその方ご自身やご家族の人生全体をご支援するに等しい尊さと重要性があるのだと、私も常々そう思っています。ところで、そんな尊いリハビリテーションに日々携わっている亀谷さんの、プロフェッショナルとしてのこだわりや気を付けていることを教えて下さい。

専門職としてのこだわり~職場全体の成長~

亀谷真久理学療法士
最もこだわっているのは、ご利用者のことで困っていることや行き詰っていることを共有できる職場環境を作るということです。自分自身も20年以上の経験がありますが、それでも生身の人間を相手にしているわけですから怖い。この「怖さ」を気兼ねなく表出できる職場環境が、リハビリ職だけではなく医療従事者全員にとって必要だと思うのです。


インタビューアー
心理的安全性ということでしょうか。


亀谷真久理学療法士
まさしくそうです。経験豊かなプロフェッショナルは出来るフリをしなければならない、という幻想がある職場は危険だと思うのです。若い経験の少ない医療従事者が話しにくくなる職場も危険です。在宅ではケアマネージャーさんやヘルパーさんとの信頼関係も重要になってきます。職場の仲間たちには当然のこと、ご利用者にも外部連携先にも分からない時には「よく分からない」と正直に言えるような、そんな職場づくりにこだわっています。


インタビューアー
亀谷さんのように経験豊かで知識も豊富だからこそ「よく分からない」と率直に言えるのかもしれないですが、若い医療従事者でもそう正直に言える職場づくりということですね。


亀谷真久理学療法士
どんなに経験を積んでもアセスメントに穴が生じることはあり得ます。自分は気づかなかったことを若いリハ職が気づくということだってあり得る。ですから、誰でも訪問できるようにするというのもリハビリの専門職としてのこだわりです。特に、GCI芍薬訪問看護ではリハ職よりも訪問看護師の訪問の方が頻回なので、訪問看護師でもリハビリできるようにしています。ご利用者も、訪問看護師にリハビリして欲しいと望んでいます。その為には看護師が理解できるよう、そして実際に施術できるように説明する、というところから始めています。


インタビューアー
ご自身のことよりも、職場全体の成長にこだわりをお持ちなんですね。

専門職としてのこだわり~自己自身の継続的成長~

亀谷真久理学療法士
職場全体の成長には、自分自身が継続的に成長するということが前提にあります。分からないことを「分からない」できないことを「できない」と言えることは、現状を認める!ということであり、個人の成長にとっても非常に重要です。特にリハ職の場合、アセスメント自体は百人百様で、結果が出ればそれが成功、という面白さというか特徴があります。要するに答えはひとつではないので、その成功に至るまでのアプローチについて他のリハ職とディスカッションができるということが個人の成長にとって非常に重要になってきます。


インタビューアー
その「他のリハ職」というのはPTならPT、OTならOT、STならSTということですよね?


亀谷真久理学療法士
いえ、違います。これらのリハ職であれば基礎は同じで根本的な部分で有意義なディスカッションは可能なんです。確かに、PTは整形、OTは精神、STは言語や嚥下とルーツは異なるのですが、運動学や動作分析といったリハビリの基礎学問や基本手順は同じです。例えば、STが直面する嚥下機能の問題では、実は側腹部や側胸部の筋肉が問題で姿勢が悪いことが原因である場合がある。STは基本首から上の部位が専門ですが、実はPTが専門とする体幹部分の問題を解決しないと解決できない問題に直面するわけです。そんな時、STがPTとディスカッションすることで問題解決のヒントが得られたりします。


インタビューアー
なるほど!それは面白いですね。では、亀谷さんはPTですが、OTさんやSTさんから相談を受けることもあるのですか?


亀谷真久理学療法士
ありますね。しかし、話だけ聞いてアドバイスをする、というのは自分としてはなるべくしたくないです。実際に現場をこの目で見て、ご利用者に接して、触れた上で自分が判断した結果をお伝えする、というのが自分のスタイルです。


インタビューアー
それも専門職としての亀谷さんのこだわりなのでしょうね。最後に、今後の展望をお聞かせ頂けますか?

将来展望~小児在宅リハ領域に貢献し続ける~

亀谷真久理学療法士
専門職として知識・技術を高める努力は今後も続けていかなければならないと思っています。


インタビューアー
それはリハ職に限らず医療従事者全員の責務なのでしょうが、亀谷さんのように十二分に自己研鑽されてきて、豊富な経験を積まれた方だと、さらなる効果的研鑽となるとそれは大きな課題になると思うのですが、どうしておられるのでしょうか?


亀谷真久理学療法士
最初に入職した病院の先輩からいまだにアドバイスを頂戴しています。その方は理学療法の国際的インストラクターの資格をお持ちで、その為視点が違うところにあるのか、自分だけでは気づけないことを気づくことができます。病院を出た2011年から継続して定期的にこの先輩から勉強させて頂いていて、現在でも毎月、1泊2日で勉強会に臨んでいます。


インタビューアー
毎月1泊2日で勉強ですか?!凄いですね。


亀谷真久理学療法士
自分だけではなく、全国から他にも毎回6人~8人の理学療法士が集まってきます。一定程度まで経験を積んだ専門職の自己研鑽は自分の責任なので、各々が自分に合った形を見つけたり、工夫しなければならないのは確かです。その先輩は、現在は自費でのリハビリを専業にしていて、患者さんご自身やセラピストから紹介を受ける実力者です。自分が信頼し尊敬する方から勉強することは自分の力になります。


インタビューアー
こうして自己研鑽を続け高め続けておられる技術力を、今後どんな風に患者さんや地域に還元していこうと思われているのでしょうか?


亀谷真久理学療法士
在宅領域での貢献は絶対条件です。在宅でこそご利用者が本来のご自身で居られるところだと思うからです。これに加え、小児領域はまだまだ手付かずな部分が多く、自分が専門職として貢献できる分野が色々あると思っています。例えば精神疾患を患っている小児です。身体的障害以外の障害があるお子さんにも、理学療法の効果があるかもしれない、とも考えています。例えば、起立性調節障害が原因で不登校になっている小児です。GCI芍薬訪問看護に当てはめるならば、訪問している小児の兄弟姉妹のケアがこうした領域になります。


インタビューアー
それは非常に興味深いです。GCI芍薬訪問看護としても、私たち自身が継続的に訪問しているご利用者・ご家族以外にも、提供すべきケアが届いていない方々の存在は気になるところです。しかしながら、なかなかそうした方との接点がない、アウトリーチできていない、というのが現状です。亀谷さんもそうした部分に着目しておられるのですね。亀谷さんとなら、今後もGCI芍薬訪問看護の可能性を広げていけけると思います。本日はありがとうございました。

サマリー

理学療法士を目指したのは、関わりを持つことができた他者に対して、自分自身で責任が持てる仕事がしたかったからです。


もともと在宅でのリハを目指してましたが、最初の就職先として病院を選んだのは、学生時代の実習で魔法のように患者さんが改善していくのを目の当たりにし、この技術を習得しなければならないと思ったからです。


GCI芍薬訪問看護では医療依存度が高く、かつ状況が刻々と変化するご利用者が多いので、看護師との連携を密にしています。


こうした連携を通して、つまり実際のケースを通じて看護師のリハビリに対する理解が深まっていると感じています。具体的には、従来GCI芍薬訪問看護で実施していた芍薬体操をより効果的なものにする為に、個々のケースに合わせて最も効果がある内容だけを抽出して実施してはどうか、と個別のケースに一緒に関わる時に提案していました。そんな関わりを繰り返してきた現在では、看護師自ら別のケースでも芍薬体操の内容をそのご利用者の個別性に合わせ切り取って実施しようとしています。


自分自身のGCI芍薬訪問看護でのリハビリの実践では、徒手療法や運動を促すことで筋肉だけでなく靭帯などの軟部組織や関節を柔らかくします。骨盤や脊柱などの関節のズレも修正できる場合は修正します。ズレが修正されると立ち上がるなど生活上の動きがしやすくなり、ご利用者・ご家族がビックリします。


小児在宅リハについては、対象が主に重症心身障害児でありケースにより様々な身体機能をアセスメントし、楽な姿勢が実現できるようにしています。身体は病気や障害によって痛みが発生するとその痛みの部分をカバーしようとして別の痛みが生じる。リハビリで軽減できるのは後者の痛みです。


この痛みを軽減することがすなわちホスピス緩和ケアリハということになりますが、実際に痛みが緩和できるかどうかは身体を動かしてみないと分からないのがリハビリの特徴です。


GCI芍薬訪問看護で従事している在宅ホスピス緩和ケアの魅力は、ご本人やご家族の人生全体を包括的に理解した上でご支援でき、やりがいを感じられるという点です。


リハビリの専門職としてこだわっているのは、行き詰っていることを共有できる職場環境の形成です。生身の人間に日々対峙するのですから「怖い」と思って当然で、経験者ができるフリをしなければならない職場や、未経験者が話をできない職場は危険です。外部連携先の皆様とも真の信頼関係を築く為にはできるフリではなく、分からないことは「分からない」と正直に言えることが必要で、その為にも心理的安全な職場環境づくりにこだわっています。


同時に、誰でも訪問できる環境づくりにもこだわっています。どんなに経験を積んでもアセスメントに穴が生じることはあるので、自分以外のリハビリ職でも訪問できるように、そして訪問看護師でもリハビリできるようにする、というこだわりがあります。


このような職場全体の成長には、自分自身が継続的に成長するという前提があります。分からないこと、できないことを表現できるということは現状を認めるということで、個人の成長にとって重要です。リハ職の場合、答えはひとつではないので、結果を出すためのアプローチについて他のリハ職とディスカッションできるということが個人の成長にとって重要です。


このディスカッションは、リハ職であれば基礎は同じなのでPT、OT、STという垣根なく有意義なものになり得ます。ですから自分もOTやSTから相談を受けることがありますが、自分のこだわりとしては、実際に現場を見て、ご利用者に接して、触れたうえで自分が判断した結果をお伝えしたいと思っています。


今後の展望としては、専門職として知識・技術を高める努力は今後も続けていかなければならないと思っています。具体的には、新入職当初からの先輩にいまだにアドバイスを頂戴している他、この先輩を囲んだ勉強会に毎月1泊2日で参加しています。この先輩は患者さんやセラピストからも紹介を受ける実力者で、自分が信頼し尊敬する方から勉強することで自分の力になっています。


こうして継続的自己研鑽で得た知識や技術は、在宅領域に還元したいと思っています。特に在宅小児領域はまだ手付かずな部分が多く、例えば精神疾患など身体的障害以外の障害がある小児にもリハビリで貢献できるのではないか、と思っています。